jazzについて考える

本日はジャズ界隈においていつも話題に上りがちな「ジャズか、ジャズでないか」問題、Xなどでよく議論されているので、少し真剣に考えてみたいと思います。

 

まず、一方に

 

「自分なりに自由にアドリブ弾けばよい」

 

という人たちがいて、逆の立場に

 

「ジャズという伝統に則った演奏をすべきだ」

 

という人がいて、ざっくり言えばまあ、まあ、この間のグラデーションに様々意見があるのだろうと思う。

 

さらに「コンテンポラリーをジャズに含めるか」「批判側がコンテンポラリージャズをちゃんと理解しているか」

 

という問題もある気がします。

 

ほかにも色々あるんですが、きりがないので今回はこの辺りを考えてみたいと思います。

 

まず、大前提として、私もいまだにジャズ修行中の身で、誰かを批判することなどできないし、まだまだ意見が変わるかもしれません。ですが、今思っている事、今まで感じた事を書いておきたいと思いますね。

 

自分の経験からすると、多くの奏者、特にギタリストは「アドリブが弾けるようになる」という目的からジャズに入っていっている人が多い気がします。

 

もちろん、私もそうでした。

 

勉強のきっかけはアドリブで弾くこと、なのであまりジャズを聴かず(家の環境としてジャズが流れていたので、少しは聴いていましたが・・・エラとかサラ・ヴォーン、アール・ハインズ、ハンク・モブレーなど)、ファンクやポップスでのアドリブを主たる目的にしていました。

 

なので当然、スタンダードなどあまり覚えず、何なら「テーマ部分たりぃ・・・」くらいに思っていたわけです。若かりし頃の私は!

 

これは今思えば「ジャズじゃない」と言われても当然だなと思います。だってアドリブの練習はしてたけど、ジャズの練習してないし。ただし、グラントグリーンは好きでコピってたので、ギリギリ怒られはしないレベルだったと思います。(自己弁護)

 

なのでまず、ジャズのセッションなどに行く時に初心者の方が意識しておいたほうがいいのは「アドリブ練習」のための場ではなくて、「ジャズを演奏する場」にいくのだという心がけだと思います。もちろん、最初からはできないので、初心者セッションなどに行くのがお勧めです(初心者OKといっても、だーれも譜面なんか見てない・・・なんてこともありますが)。

 

あくまで「ジャズが弾けるか」ではなく「ジャズを弾きたいのだ」という心ですね。音楽としてのジャズへの興味と理解、ジャズが好きかどうか。これがあれば、昔ほどには色々言ってくる人も少ないですし、周りも教えてくれたり助けてくれたりすると思います。

 

そして「コンテンポラリージャズをジャズに含めるか」については2つ問題があると思います。

 

まず「コンテンポラリーってこんな考え方で弾くんだぜ!」って事にとらわれすぎて、周りの演奏や曲調を考えないプレイをしている人がいます(これはフュージョンがベースの方にも多い気がします)。自分的には変わった演奏の方が来るのは大歓迎ですが、先のアドリブ先行の例と同様に「ジャズ演奏の場なのに」と思う方も一定数いて、ここは難しいところです。これにはいわゆる「スウィングしてるか否か問題」もある気がします。

 

2点目として、「そもそもコンテンポラリージャズをよく聴いていないので、そういうアプローチは非ジャズ的(あるいはデタラメ)に聴こえる)」という人の、まぁこれは批判する側の問題。

 

コンテンポラリージャズをよく聴いている自分からすると「面白いね」と思うようなことが、聴きなれない人には「???」となる例ですね。もちろん弾いている側に技量があれば納得させられるのでしょうが、勉強中、修行中の身の演奏ではなかなかそうもいかず、意見が分かれる・・・という感じですね。

 

なので、コンテンポラリーに演奏したい方(もともと私もこっち派)は、是非バップ、ハードバップくらいの演奏も練習してもらえると、ちょっと批判的なおじさんも「むぅ・・・」って唸ると思うんで、そこは押さえておいたほうが良いですよと。

 

そして、批判的に思っている人のほうは、エレクトリックマイルスとか、後期コルトレーンとか聴きなおして「巨匠も色々やってんだよなぁ」と心を広く持って、コンテンポラリーにも興味を持って聴いていくと、そういう演奏も楽しく感じれるようになるかもしれないですよと。

 

そんなふうに思います。

 

あと、これは完全に個人的な勉強中の雑感として書くのですが、理論はわりかし身に着けやすいので、常に理論とそれに伴って演奏するワークアウトをやりつつ、コピーの比率をしっかり上げていくと理想的な上達ができる気がします。その時コピーはただ頭から弾くだけでなく、どういう状況でどういった思考からそのフレーズが生まれたのかを理論を使って意識しつつ、ニュアンスや音色、リズムなどを身に染み込ませる、そんな感じでやるといいと思います。

 

まぁ、非常に当たり前な結論なんですが、結局この二つのバランスを練習時間の中でどうとるのかを真剣に考えるといいのではないでしょうか。

 

最後に、「うーん・・・この演奏はどうなんだろう」とか、経験者の方は思うのかもですが、みんな最初は初心者だし、(なんなら今でも上手くないし・・・)結局自分で経験して手探りで勉強していくしかないと思うので、少し変わった演奏の人とも、一期一会の機会と思って、楽しく演奏できるといいんじゃないかと思います。

 

私はセッションの場では、皆平等に自己を表現する権利があると思っているので、ぶっちゃけジャズかジャズでないかなんて個人的には気にしないですけどね!ただその人の演奏とどう寄り添うか、盛り上げるかだけです。

 

ということで、今日は珍しく時間があったんで、長くてまともな(?)文章を書いてみました。たまにはこういうのもいいかなと。

 

Xとかで呟いたらめっちゃ炎上しそうだしね・・・。

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